生活者の日本統治時代―なぜ「よき関係」のあったことを語らないのか
商品情報
生活者の日本統治時代―なぜ「よき関係」のあったことを語らないのか
- 著:呉 善花
製造・発売:三交社
形態:単行本
総ページ数:237
発売日:2000-12
[ 和書 ]
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人と人の付合い方は多様
大阪はよく知らないが、東京では韓国・朝鮮の人達って、ごく少数派で、普通に生活しているぶんには接する機会など滅多になかった。いまでこそ新宿の一角はリトルソウルみたいになっているし、知人も沢山できたけれど、大学へ行くまで付合い絶無(日本名を名乗っていたかも知れない)だった。
ただ、やはり実際に付合いができると戸惑うことだらけ。いちばん参ったのが敬語の使い方の違いと南北の対立。韓国籍の知人が来たので近所の焼肉屋へ連れてったら強張ってしまった。小声で「知ってますか」というので、「何が」と訊いたら、「この店の名前、漢字だと『牡丹峰』と書くんです」と怯える。『牡丹峰』が平壌に聳える名山なのは知っていたが、迂闊にも焼肉屋のハングル読みカタカナ名称と結びつけてみなかったし、それほど民団と総連の対立が厳しいとも知らず、その場は店を出るまで韓国・朝鮮の話題はタブーになった。敬語も同じ。韓国からの留学生を受容れたが、外国人なので日本語に難があるのかと思ったら、これも違った。文化的位相が異なっていたんだね。敬語の違いは呉さんの著作を読んで、やっとのこと、正確なところが分かった感じだ。
親父が、学校を出てから総督府の下級吏員で兵隊に行くまで朝鮮にいたので、色々と話は聞いていたし、小学校5、6年の担任の先生は京城育ちだったし、中学のとき通学路の傍らに李王殿下が引っ越して来たし、高校のときには日韓条約締結もあったんで、それなりに関心は持っていたつもりでも、やはり戸惑った。
歴史も言葉も文化も宗教も、まるで異なるので様々に食い違って当然なんだが、まったく顔付が同じだと、その当然なことが中々しっくり理解できず、「こんなあたり前のことが何で分からねんだ、コノヤロー」みたいな、ある種、近親憎悪のようなものに転化し易いんだろうね。
日本と韓国を繋ぐ韓国文化の紹介者として呉さんの役割を高く評価したい。
ただし、日韓の憎悪を煽ることで自己正当化をはかりたい人たちに、こっぴどく叩かれたせいか、近頃は呉さん自身も少し意固地になっているんじゃないかな。呉さんの著作を都合よく読んで、「ほら韓国人だって認めている」と図に乗り「日本だって良いこともした」式に嘯くのがいるけれど、そういう連中に取り込まれないよう、お気をつけ下さいね。
■追注.)戦前期日本の国家体制は二重底になっていた(いまも、その傾向は多分にある)。
軍人なら将校、役人なら官員は指示するのみ、汚い仕事には自分たちは手を染めない仕組み。独立後に「暴虐」と非難された行為は、すべてと言ってよいくらい下士官・兵、吏員・雇員、一部民間人の仕業だったといえる。が、ほんとの意味で悪事を働いた人間は絶対に口を割らない(とうに亡くなったが、憲兵曹長だったという知人が「人には言えないことを散々やった」とは口にしても、何をやったのか具体的なことは、まったく話そうとしなかった)し、じつは奇麗事を言う人間だって薄々は承知のはずなんだけれど、そういうのは身分の違う連中がやったことだと腹の中では思っているから、自分とは別社会の出来事だと考えている。
悪いけど、韓国人の呉さんに真相を吐露する日本人は、まず、めったに居ないね。やはり、そこには乗り越えられない壁があって、こんな聞書きを日本人を相手にいくら積重ねても徒労に終わるだけだろうと思うよ。
呉さんが関心を持つなら自分が徒労だと納得するまで続ければよいけど、それよりも、ぜひ韓国の人たちの体験談収集と日本への紹介をお願いしたいと思うね。
こっちとしては、そのほうが遥かに関心があるよ。(2人中、1人の方が「このレビューは参考になった」と投票しています。)
評価:
親日派というより、嫌韓流迎合者。
読んでみると、日本人として、悦ばしい。というより、悲しくなる。この書の要諦。根幹に流れている物。彼女らの思想は、日本に置き換えてみるとGHQの支配がよかった。GHQの占領を解放。占領押し付け憲法=現日本国憲法を、叡智の賜物と、呼んでいるようなものだ。…実際、日本共産党はある一時期GHQと良好な関係にあったのだ。そして、占領を解放と呼んでいたのだ。左翼は反日であると共に、親米でもあったのだ、占領直後、日本人のほとんどが打ちひしがれている時、米軍に解放されて、欣喜雀躍としていたのだ。彼女の「嫌韓流」迎合の姿勢がその憎悪の象徴のようにだっぶって見える。(182人中、12人の方が「このレビューは参考になった」と投票しています。)
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副題を理解したい
日韓併合の歴史において、幾つかの視点から語ることができるということが理解できます。
現代韓国の総意では、この36年間は屈辱の歴史でしかないようですが、日本では、あらゆる角度から、良かった点、反省すべき点を語ることができます。
韓国では一元的にしか植民地時代を捉えていないことを、日本人の一人として、とても残念なことだと思いました。
この本を読んで「良い思いをした人しか登場しない」「良いことばかり書くのは著者の意図を感じる」などとしか感じないならばとても悲しいことです。
私は、どう考えても、韓国の言論の自由性より日本でのそれのほうが健全であると思うし、それゆえに日本に生まれて良かったと思います。(118人中、111人の方が「このレビューは参考になった」と投票しています。)
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加害者の側に立とうとする心理とは
この本に出てくる朝鮮人は、朝鮮殖産銀行のエリートとか日本統治下でハッピーな生活をエンジョイした人たちです。従って、「日本の植民地統治は良かった」という話にならざるを得ません。
反対に、庶民層の過酷な生活、例えば強制連行の話は全く出て来ません。元従軍慰安婦がソウルに健在と言われますが、それも無視されています。
著者は、「植民地朝鮮の虚像」を自分の受けた戦後韓国の教育から植え付けられたイデオロギー先行の感情的非難にすぎないと反発し、対極のハッピーな個人談収集に精魂を傾けていますが、果たしてどちらが真実なのでしょうか。
恐らく両方とも真実でしょうが、全体からすればハッピー派は少数派でしょう。いま韓国では当時の親日派清算が社会問題化していますが、その対象は著者の語るハッピー派です。
著者があえて少数派とともに日本の植民地化を正当化する心理の方が逆に興味があります。
加害者を許そうとする寛容の精神なのか、強者に味方する屈従の心理なのか・・・。
出身地が済州島らしいですが、あるいは、台湾同様に韓国本土への反骨心、済州ナショナリズムみたいなものがあるのかもしれません。(373人中、34人の方が「このレビューは参考になった」と投票しています。)
評価:
真の友好関係を築いてゆく為に生活者の真実を
誇り高い朝鮮民族が他国の、しかも『華夷秩序』でいえば朝鮮よりはるかに下位にくるはずの日本に「統治された」というだけで屈辱なのは理解できる。しかし呉氏も言うように、韓国の言う「日帝の非人道的植民地政策」とはイデオロギー先行の感情的非難にすぎず、「内鮮一体」を基本に朝鮮人を日本人と同様に扱おうとした現実の朝鮮統治の実態とは乖離している。
実際には朝鮮は日本の一部として国家予算の一割が投資されて開発され、その恩恵は朝鮮人も同様に受けたし、朝鮮人の下に日本人の部下がいるという状況は政治、教育、軍隊など社会のいたるところにあった。西欧列強の植民地でこんなことがあっただろうか?朝鮮の日本人は奢らない態度でつつましく暮らし、朝鮮人はこれらまっとうな日本人とは仲良く付き合い、お互いに尽くし尽くされて信頼関係を築き上げた。日本統治がもたらした教育の機会、産米殖産計画などは優秀でやる気のある朝鮮人の踏み台になり、独立時の指導者養成に貢献した。
本書を読んで、昔の日本人が庶民に至るまで質素ながら品格のある生き方をしていたこと、その日本人に朝鮮人が親切にしてくれていたことに感動し、また朝鮮の人々がいかに優秀であるかということに無知であったことを恥ずかしく思った。私も無意識に「日本の方が韓国・朝鮮よりも優秀」という優越感を持っていた。差別感情など無いつもりだったが、実態を知らずに優越感を持つこと自体が実は差別意識の始まりかもしれない。日本人が好意でした事、日本でなら当たり前と思われることでも朝鮮人にとっては屈辱的であったり「酷い」「冷たい」と思われたりするような文化の違いによる誤解の解消も含め、「日本人、朝鮮人(韓国人)が本当はどうだったのか」を知ることこそが両国の友好に最も有益だと思えるようになった。(229人中、213人の方が「このレビューは参考になった」と投票しています。)
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