むかし女がいた (新潮文庫)
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カスタマーの評価:
製造・発売:新潮社
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形態:文庫
総ページ数:183
発売日:2008-02
[ 和書 ]
定価:¥ 380
中古品最安値:¥ 1 (計 4 件)
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- 著:大庭 みな子
製造・発売:新潮社
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総ページ数:183
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カスタマーレビュー
評価:
2008-04-06
女としてのアイデンティティ
「三匹の蟹」(群像新人賞、芥川賞受賞作、1968年)は、わたしの中では強烈な印象がある。
あの時代、倉橋由美子とマルグリッド・デュラスに夢中になっていたわたしは、大庭みな子の作品を読んで、
なんてわがままな女なんだろうと、これは見事だと感嘆し、<人間とは女である>とためらいもなく言い切る、この三人の作家にひれ伏す気持ちだった。
何十年も経った今、ふと手にした「むかし女がいた」を読み、わたしがキライな(笑)瀬戸内寂聴さんの解説を読んで、思いが深い。
生意気な十代からおとなのとばくちに差しかかった時代に、この三人の作家から強い意志を受け取ったにもかかわらず、私は<人間=女である>生き方ができずに、
自分の女の部分は曖昧にしてきたから、いまではすべすべしたロボット犬のように人畜無害だけれど、つまらない生きものになってしまった。
わたしがキライだった寂聴尼さんは、出家後に人として女として大きく成長した。
出家しても女は女であって、だからこそ人間なのである。
「女」というアイデンティティをしっかり掲げて生きることが、その女(ひと)の人格を高めることに繋がる。
それがようやく分かったわたしは、老女のとばくちに差しかかっているんだから笑ってしまいます。
女性だったら、ぜひお読みになってください。
あまり若いと理解しにくいかもしれませんが、三十代半ば過ぎればこの本の適齢期。
小説とも詩ともつかない、伊勢物語風な、寓話的な二十四編です。(6人中、6人の方が「このレビューは参考になった」と投票しています。)
