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語りかける季語 ゆるやかな日本

商品情報

語りかける季語 ゆるやかな日本

語りかける季語 ゆるやかな日本aws

カスタマーの評価:4.0/5
  • 著:宮坂 静生
検索する >> 宮坂 静生
製造・発売:岩波書店
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形態:単行本
総ページ数:208
発売日:2006-10
[ 和書 ]
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カスタマーレビュー

評価:4/52007-10-13  

言語芸術の本来の契機

ご存知の通り、俳句は、五七五という文字数、そして季語という制限のもとに成立している文学形式です。制限と云うものは、それがある故に技術と創造力を味わえるという長所を有する反面、想像力の大きな飛翔を少なからず制限してしまうという短所を齎してしまいます。偉大な俳人たちは、この短所によって想像力を制限させられることなく、むしろこれを逆手に取るかのように、想像力を発揮して素晴らしい句の数々を残していますが。
本書は、編者が冒頭で述べているように、季節に関する土地の貌(かお)を表する言葉を「地貌季語(ちぼうきご)」と呼称し、それを織り込んで日本各地で物された数々の俳句を集めた書物です。雪国でしか用いられることのない地貌季語、沖縄でしか用いられることのないそれ、それらを織り込んだ俳句は、偏狭になるどころか、寧ろ人々の想像力や感性を大きく開かせてくれるように思われます。この点については、冒頭で編者が次のように述べています。「地貌季語は地域に根ざしたことばであるだけに、広く普遍性がないという見方もあろう。が、私はことばの普遍性とは、そのことばを用いる者がいかに歓びに満ち、生きがいとして用いているかによるのではないかと考えている」。
この書物は、俳句を詠む契機を新たに多くの人々に与えると同時に、風土記を紐解く際のような歓びをも齎すのではないでしょうか。また、ここから更にこの文学形式に深く入り込んでいく方々もおられることでしょう。
また、日本文学における俳句及び短歌と小説の関係は、英国における詩と小説の関係と相似を為しているとも考えられますので、小説を読む楽しみとそれに対する理解の深化をも齎してくれることでしょう。

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