ベルク:室内協奏曲、モーツァルト:「グラン・パルティータ」
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Disc:1枚
発売日:2008-08-20
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- アーティスト:内田光子
- 作曲:モーツァルト
- 作曲:ベルク
- 指揮:ブーレーズ(ピエール)
- 演奏:テツラフ(クリスティアン)
- 演奏:アンサンブル・アンテルコンタンポラン
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収録曲目
[ Disc:1 ]
Track 1 : セレナード第10番 変ロ長調 K.361≪グラン・パルティータ≫ 第1楽章:Largo-Allegro molto
Track 2 : セレナード第10番 変ロ長調 K.361≪グラン・パルティータ≫ 第2楽章:Menuetto-Trio I-Trio II
Track 3 : セレナード第10番 変ロ長調 K.361≪グラン・パルティータ≫ 第3楽章:Adagio
Track 4 : セレナード第10番 変ロ長調 K.361≪グラン・パルティータ≫ 第4楽章:Menuetto(Allegretto)-Trio I-Trio II
Track 5 : セレナード第10番 変ロ長調 K.361≪グラン・パルティータ≫ 第5楽章:Romanza(Adagio)-Allegretto
Track 6 : セレナード第10番 変ロ長調 K.361≪グラン・パルティータ≫ 第6楽章:Thema mit Variationen(Andante)
Track 7 : セレナード第10番 変ロ長調 K.361≪グラン・パルティータ≫ 第7楽章:Rondo(Allegro molto)
Track 8 : ピアノ、ヴァイオリンと13の管楽器のための室内協奏曲 第1楽章:Thema Scherzoso con variazioni
Track 9 : ピアノ、ヴァイオリンと13の管楽器のための室内協奏曲 第2楽章:Adagio
Track 10 : ピアノ、ヴァイオリンと13の管楽器のための室内協奏曲 第3楽章:Rondo ritmico con introduzione
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カスタマーレビュー
評価:
2008-09-29
音楽としてのアラベスクの喜悦にあふれている
ライナーノーツに演奏者3人の対談がある。ブーレーズは、作曲者が作品に埋め込んだ数理的、構造物的な遊戯を緻密に分析しているが、そうした知識や解析は演奏者には必要だが聴き手には全く不要だと喝破している。
楽しめばよいのだ。しかし、何の屈託もなく楽しませてくれるような演奏家は滅多にいない。
モーツァルトの13管楽器のグランパルティータは、軽やかですっきりとした美しい木管の音がする。ブーレーズはコントラバスを使わずにコントラファゴットを使っている。だから音はあくまでも清澄で、あの3楽章のオーボエとクラリネットの掛け合いも実に美しく哀切がこもった響きがする。モーツァルトの響きや音色に対する感性の鋭さと設計の緻密さが浮き出てくる。
アルバン・ベルグの「ピアノ、ヴァイオリンと13の管楽器のための室内協奏曲」も、俄然美しい。ブーレーズとアンテルコンタンポランは77年にこの曲を録音している。あのときはバレンボイムとズーカーマンが組んだ。あれも歴史に残る名演、名録音だったが、今回はより旋律線や音色のテクスチュアの精密度が増して、様々な情感の絡みや衝突が鮮烈でロマンチシズムの深みが増した。しかもベルグが意識したモーツァルトの原曲とのカップリング。CDの録音時間が可能にした企画だ。
内田は、IRCAMのスタジオの音響がデッドで演奏者にとって厳し過ぎると言っている。しかし、ブーレーズとその手兵はここのアコースティックを知り尽くしている。録音は明晰で明瞭、シャープで左右と奥行きの遠近感がくっきりと浮かび上がる。だから音楽としてのアラベスクの喜悦にあふれている。
対談では、「叙情組曲」での不倫と同じでこの曲の「影に女あり」と3人が盛り上がっている。そういう濃密さが本当によく出ている演奏だ。このノートは読んでいてなかなか興味がつきない。このライナーノーツはとても面白い。(1人中、1人の方が「このレビューは参考になった」と投票しています。)

